Logbookを用いたリクエスト/レスポンスログ出力サンプル

提供パッケージ

ソースコード

本サンプルは、以下のパッケージで提供される。

please.change.me.common.log.logbook

概要

本サンプルは、 Logbook を用いてHTTPリクエストおよびレスポンスのログ出力を行うサンプルである。

重要

Logbook を使用するためには、Javaのバージョンを 11 以上にする必要がある。 そのため、本サンプルでは Java 11を使用する。

本サンプルで取り扱う範囲

Logbookは様々なメッセージ形式や出力方法に対応しているが、本サンプルでは以下の実装を取り扱う。

  • Logbookのログ出力には、Nablarchのログ出力機能を使用する
    • Nablarchとの連携は SLF4Jアダプタ を使用して実現する
    • ログは標準出力に出力する
  • リクエスト送信にはJAX-RSクライアントを使用し、メッセージの形式にはJSONを使用する
    • JAX-RSクライアントの実装として Jersey を使用する
  • JsonPath を使用して、JSON形式の特定項目に対してマスク処理を行う

使用方法

依存ライブラリの追加

Logbook、Jersey、SLF4Jアダプタを使用可能にするため、プロジェクトの依存関係設定に以下の依存関係を追加する。 Logbookでは使用環境に応じたモジュールがいくつか公開されているため、それらも合わせて追加する。

<dependencies>
  ...
  <!-- SLF4Jアダプタ -->
  <dependency>
    <groupId>com.nablarch.integration</groupId>
    <artifactId>slf4j-nablarch-adaptor</artifactId>
    <scope>runtime</scope>
  </dependency>

  <!-- Logbook -->
  <dependency>
    <groupId>org.zalando</groupId>
    <artifactId>logbook-core</artifactId>
    <version>2.16.0</version>
  </dependency>
  <dependency>
    <groupId>org.zalando</groupId>
    <artifactId>logbook-jaxrs</artifactId>
    <version>2.16.0</version>
  </dependency>
  <dependency>
    <groupId>org.zalando</groupId>
    <artifactId>logbook-json</artifactId>
    <version>2.16.0</version>
  </dependency>

  <!-- Jersey -->
  <dependency>
    <groupId>org.glassfish.jersey.core</groupId>
    <artifactId>jersey-client</artifactId>
    <version>2.35</version>
  </dependency>
  <dependency>
    <groupId>org.glassfish.jersey.media</groupId>
    <artifactId>jersey-media-json-jackson</artifactId>
    <version>2.35</version>
  </dependency>
  <dependency>
    <groupId>org.glassfish.jersey.inject</groupId>
    <artifactId>jersey-hk2</artifactId>
    <version>2.35</version>
  </dependency>
  ...
</dependencies>

補足

本サンプルでは、Jerseyは JAX-RSアダプタ が使用しているJacksonのバージョンを考慮したバージョンを使用している。 依存関係に指定するバージョンについては、実行環境に合わせて適切なバージョンを設定すること。

log.propertiesの設定

Nablarchのログ出力機能でLogbookのログを出力するため、 log.properties に以下の設定を行う。 なお、LogbookはログレベルをTRACEに設定する必要があるため、Logbook用のロガーを定義することを推奨する。

  • LogbookはTRACEレベルでログ出力を行うため、ログレベルをTRACEに設定する
  • ログの出力先を設定する

本サンプルでは、出力先に StandardOutputLogWriter (標準出力へ出力) を設定する。

...
# 標準出力
writer.stdout.className=nablarch.core.log.basic.StandardOutputLogWriter
writer.stdout.formatter.className=nablarch.core.log.basic.BasicLogFormatter
writer.stdout.formatter.format=$date$ -$logLevel$- $runtimeLoggerName$ [$executionId$] boot_proc = [$bootProcess$] proc_sys = [$processingSystem$] req_id = [$requestId$] usr_id = [$userId$] $message$$information$$stackTrace$
...
# 利用可能なロガー名順序
availableLoggersNamesOrder=DEV,PER,SQL,MON,ACC,LOGBOOK,ROO
...
# Logbookの設定
loggers.LOGBOOK.nameRegex=org\\.zalando\\.logbook\\..*
loggers.LOGBOOK.level=TRACE
loggers.LOGBOOK.writerNames=stdout
...

Nablarchのログ出力設定については、 ログ出力の設定 を参照。

Logbookの構成

Logbookを使用するには、必要な設定を行った Logbook クラスのインスタンスを生成する。

デフォルト設定では、すべてのリクエストおよびレスポンスのボディを含む情報が出力される。

// Logbookを生成(デフォルト設定)
Logbook logbook = Logbook.builder().build();

Logbookには様々な設定があり、出力条件を設定する condition やマスク処理を設定する Filtering 等を設定できる。 例えばボディのマスク処理を行う場合は、BodyFilterメソッドで値を置換するFilterを設定することで実現できる。

// Logbookを生成(ボディの id 項目をマスクする設定)
Logbook logbook = Logbook.builder()
        .bodyFilter(jsonPath("$.id").replace("*****"))
        .build();
// Logbookを生成(ボディにある配列内の id と username 項目をマスクする設定)
Logbook logbook = Logbook.builder()
        .bodyFilter(JsonPathBodyFilters.jsonPath("$[*].id").replace("*****"))
        .bodyFilter(JsonPathBodyFilters.jsonPath("$[*].username").replace("*****"))
        .build();

各種設定の詳細については、 LogbookのREADME を参照。

JAX-RSクライアントにLogbookを登録

生成した Logbook インスタンスは使用するクライアントに登録することで使用できる。

Logbookでは様々なクライアントに登録するためのクラスが提供されており、 本サンプルではJAX-RSクライアントを使用するため、 LogbookClientFilter クラスを使用する。

// JAX-RSクライアントにLogbookを登録
Client client = ClientBuilder.newClient()
                  .register(new LogbookClientFilter(logbook));

リクエスト/レスポンスのログを出力

Logbookを登録したJAX-RSクライアントでリクエストを送信、およびレスポンスを受信すると、ログが出力される。

Response response = client.target("http://localhost:3000")
                      .path("/users")
                      .request()
                      .get();

本サンプルでは出力先を標準出力に設定しているため、標準出力に以下のようなログが出力される。 Nablarchのログ出力機能に設定しているフォーマットで出力され、メッセージ部分だけが Logbook で設定しているフォーマットで出力される。 Logbookの デフォルトフォーマットでは、メッセージの種類(リクエスト送信かレスポンス受信か)、ヘッダ、ボディが出力される。

  • リクエストのログ
2023-05-11 09:38:06.438 -TRACE- org.zalando.logbook.Logbook [202305110938060580001] boot_proc = [] proc_sys = [jaxrs] req_id = [/logbook/get] usr_id = [guest] Outgoing Request: bb068bcf35bc5226
Remote: localhost
GET http://localhost:3000/users HTTP/1.1
  • レスポンスのログ
2023-05-11 09:38:06.496 -TRACE- org.zalando.logbook.Logbook [202305110938060580001] boot_proc = [] proc_sys = [jaxrs] req_id = [/logbook/get] usr_id = [guest] Incoming Response: bb068bcf35bc5226
Duration: 57 ms
HTTP/1.1 200 OK
Connection: keep-alive
Content-Length: 213
Content-Type: application/json; charset=utf-8
Date: Thu, 11 May 2023 00:38:06 GMT
Keep-Alive: timeout=5

[{"id":"81b8b153-5ed5-4d42-be13-346f257b368d","username":"Chasity91"},{"id":"6b1e7b91-6a1f-4424-be3c-4e3d28dd59c0","username":"Felton_Rohan"},{"id":"622677a4-04e3-4b70-85dd-a0b7f7161678","username":"Bella_Purdy"}]

前述の Logbookの構成 で説明したマスク処理を設定している場合は、上記のログにあるボディが変換され、以下のように出力される。 (ここでは、ボディにある配列内の id と username 項目をマスクする設定にしている)

2023-05-11 09:48:37.513 -TRACE- org.zalando.logbook.Logbook [202305110948374650002] boot_proc = [] proc_sys = [jaxrs] req_id = [/logbook/get/mask] usr_id = [guest] Incoming Response: e1ba3d95197a4539
Duration: 9 ms
HTTP/1.1 200 OK
Connection: keep-alive
Content-Length: 213
Content-Type: application/json; charset=utf-8
Date: Thu, 11 May 2023 00:48:37 GMT
Keep-Alive: timeout=5

[{"id":"*****","username":"*****"},{"id":"*****","username":"*****"},{"id":"*****","username":"*****"}]