2.1.76. マルチレイアウトテーブル¶

マルチレイアウトテーブル は、行ごとに異なるカラム構成をもつテーブルである。例えば、明細テーブルにおいて、特定のコード値のブレイク毎に小計を出力する場合や 1つのレコードに対して、複数行を出力するような場合に使用する。

ちなみに

マルチレイアウトテーブル は 一覧テーブルウィジェット および 検索結果テーブルウィジェット で使用することができる。 階層(ツリー)表示テーブルウィジェット には対応していない。

ちなみに

奇数行と偶数行のCSSスタイル切替え(nablarch_even/nablarch_odd)は、レコード単位で行う。すなわち、1つのレコードを2行で出力しているのであれば、スタイルの切替えも2行ごととなる。

2.1.76.1. コードサンプル¶

マルチレイアウトテーブル を使用するには、まず <table:plain> もしくは <table:search_result> の multipleRowLayout 属性を true に設定する。その上で、これらのタグの直接の子要素として <table:row> を配置する。

各 <table:row> タグの中では、通常のテーブルタグの場合と同様に <column:xxx> タグを使用して行レイアウトを定義することができる。

また、 <table:row> の cond 属性値を指定することで、当該の行レイアウトを出力する条件を指定することができる。省略した場合は全てのレコードに対して当該行を出力する。

実装例1) 1レコードの内容を複数行で表示する例

設計成果物(ローカル動作)

<table:plain
  title="1レコード複数行表示の記述例"
  sampleResults="4"
  multipleRowLayout="true">
  <!-- 上段の行レイアウト -->
  <table:row>
    <column:label title="ユーザID" rowspan="2" sample="001|002"></column:label>
    <column:label title="名前" sample="なまえ|なまえ２"></column:label>
    <column:label title="ポイント" sample="98090|3400"></column:label>
  </table:row>
  <!-- 下段の行レイアウト -->
  <table:row>
    <column:label title="メールアドレス" sample="001@example.com|002@example.com"></column:label>
    <column:label title="登録日" sample="2013/12/12|2014/01/05"></column:label>
  </table:row>
</table:plain>

実装成果物(サーバ動作)

<table:plain
  title="1レコード複数行表示の記述例"
  resultSetName="result"
  sampleResults="4"
  multipleRowLayout="true">
  <!-- 上段の行レイアウト -->
  <table:row>
    <column:label key="id" title="ユーザID" rowspan="2" sample="001|002"></column:label>
    <column:label key="name" title="名前" sample="なまえ|なまえ２"></column:label>
    <column:label key="number" title="ポイント" sample="98090|3400"></column:label>
  </table:row>
  <!-- 下段の行レイアウト -->
  <table:row>
    <column:label key="mail" title="メールアドレス" sample="001@example.com|002@example.com"></column:label>
    <column:label key="date" title="登録日" sample="2013/12/12|2014/01/05"></column:label>
  </table:row>
</table:plain>

実装例2) 特定の位置に追加の行を表示する例

設計成果物(ローカル動作)

<table:plain
  title="cond属性による行レイアウト制御の例"
  sampleResults="4"
  multipleRowLayout="true">
  <!-- 上段行レイアウト(レコード毎に出力) -->
  <table:row>
    <column:label title="ユーザID" sample="001|002" rowspan="2"></column:label>
    <column:label title="名前" sample="なまえ|なまえ２"></column:label>
    <column:label title="ポイント" sample="98090|3400" rowspan="2"></column:label>
  </table:row>
  <!-- 下段行レイアウト(レコード毎に出力) -->
  <table:row>
    <column:label title="メールアドレス" sample="001@example.com|002@example.com"></column:label>
  </table:row>
</table:plain>

実装成果物(サーバ動作)

<table:plain
  title="cond属性による行レイアウト制御の例"
  resultSetName="result"
  sampleResults="4"
  multipleRowLayout="true">
  <!-- 上段行レイアウト(レコード毎に出力) -->
  <table:row>
    <column:label key="id" title="ユーザID" sample="001|002" rowspan="2"></column:label>
    <column:label key="name" title="名前" sample="なまえ|なまえ２"></column:label>
    <column:label key="number" title="ポイント" sample="98090|3400" rowspan="2"></column:label>
  </table:row>
  <!-- 下段行レイアウト(レコード毎に出力) -->
  <table:row>
    <column:label key="mail" title="メールアドレス" sample="001@example.com|002@example.com"></column:label>
  </table:row>
</table:plain>

ちなみに

行ごとの背景色の切替えは、表示するデータレコード毎に行われる。そのため、同じレコードのカラムを本機能により複数行で出力した場合、その背景色は同じである。

背景色の制御は個別のCSSで行う。 CSSでの背景色の指定方法は、table:rowのcssClass属性に任意のクラスを割り当て、そのクラスに対するスタイル定義にて行うことができる。

以下に例を示す

table:rowの使用箇所

<table:row cssClass="total">
  <%-- 集計行を出力する処理 --%>
</table:row>

スタイル定義

tr.total {
  background-color: #FFEEDC;
}

2.1.76.2. 仕様¶

属性値一覧 [◎ 必須属性 ○ 任意属性 × 無効(指定しても効果なし)]

名称	内容	タイプ	サーバ	ローカル	備考
cond	各レコード対してこのレイアウトによる行を出力するかどうか。	真偽値	○	○	デフォルトは true (全てのレコードについて出力)
cssClass	行(tr要素)に適用するCSSクラス。	文字列	○	○

2.1.76.3. 内部構造・改修時の留意点¶

本機能の実装は <table:row> ではなく <table:plain> および <table:search_result> 側にある。このため、本機能の改修はこの2つのタグ双方に反映されるように実施するする必要がある。

部品一覧

パス	内容
/WEB-INF/tags/widget/table/plain.tag	一覧テーブルウィジェット
/WEB-INF/tags/widget/table/search_result.tag	検索結果テーブルウィジェット
/WEB-INF/tags/widget/table/row.tag	マルチレイアウトテーブル定義用ウィジェット