2.1.17. 業務画面テンプレート¶
2.1.17.1. 概要¶
業務画面テンプレート は、業務画面の内容のうち、業務機能領域を除く部分を UI標準 に準拠した形で実装する共通機能である。
本機能を使用することで、以下のコード例のように、最小限の コード記述により画面を作成することが可能となる。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?> <%@taglib prefix="n" uri="http://tis.co.jp/nablarch" %> <%@taglib prefix="t" tagdir="/WEB-INF/tags/template" %> <%@page language="java" contentType="text/html; charset=UTF-8" pageEncoding="UTF-8" %> <t:page_template title="新規会員登録"> <jsp:attribute name="contentHtml"> <n:form> (略) </n:form> </jsp:attribute> </t:page_template>
2.1.17.2. ファイル構成¶
2.1.17.2.1. 概要¶
業務画面テンプレート はJSPタグファイルとそれに付随するインクルードJSPファイルの形式で提供される。 業務画面JSPから参照するのはタグファイルの方で、インクルードJSPはタグファイルから読み込まれる。 JSPタグファイルには基本的にページの構造のみを定義し、各共通領域の内容については それぞれ個別のインクルードJSPを用意してそこに記述する。
JSPタグファイルは (サーブレットコンテキストルート)/WEB-INF/tags/template/ 配下となり、 インクルードJSPファイルは (サーブレットコンテキストルート)/WEB-INF/include 配下に配置する。
インクルードJSPのうち、 HTMLヘッド部定義JSP と、 外部スクリプト定義JSP については、 外部参照するCSS/JavaScriptの読み込みを制御しており、開発/本番切り替え時に書き換えの対象となるため、 留意が必要である。
以下の表は、 業務画面テンプレート に含まれるファイルの一覧である。
2.1.17.2.2. 構成ファイル一覧¶
名称 | 動作環境 [2] | パス | 内容 | |
---|---|---|---|---|
_ | ローカル | サーバ | _ | _ |
ベースレイアウトファイル | △ | ○ | /WEB-INF/tags/template/base_layout.tag | UI標準に沿った業務画面の基本構造を実 装するタグファイル。 |
業務画面共通テンプレート | △ | ○ | /WEB-INF/tags/template/ * page_template.tag * subwindow_page_template.tag |
大半の業務画面で使用するテンプレート。 業務画面のレイアウトのうち、業務機能領 域以外の大半の部分を実装する。 subwindow_page_template.tagは、 サブウィンドウ用 |
エラー画面共通テンプレート | △ | ○ | /WEB-INF/tags/template/errorpage_template.tag | 共通エラー画面を実装するテンプレート。 |
トップナビゲーション領域JSP | △ | ○ | /WEB-INF/include/ * app_top_nav.jsp * subwindow_app_top_nav.jsp |
業務画面のトップナビゲーション領域を
実装するJSP。 subwindow_app_top_nav.jspは、 サブウィンドウ用 |
ヘッダー領域JSP | △ | ○ | /WEB-INF/include/ * app_header.jsp * subwindow_app_header.jsp |
|
サイドメニュー領域JSP | △ | ○ | /WEB-INF/include/app_aside.jsp | 業務画面のサイドメニュー領域を実装するJSP。 |
フッター領域JSP | △ | ○ | /WEB-INF/include/ * app_footer.jsp * subwindow_app_footer.jsp |
|
HTMLヘッド部定義JSP | △ | ○ | /WEB-INF/include/html_head.jsp | HTMLの<head>タグの内容を定義するJSP。 キャッシュ制御用の<meta>タグや、cssの 読み込みなどを制御している。 |
外部スクリプト定義JSP | △ | ○ | /WEB-INF/include/js_include.jsp | HTMLの<script>タグによる外部スクリプト参照を定義するJSP。 |
ローカル動作用スタブ | ○ | × | /js/jsp/taglib/template.js | ローカル動作時に当該のタグファイルを読み込んでレンダリングするJavaScript。 |
[2] |
|
2.1.17.3. 業務画面テンプレートの詳細仕様¶
2.1.17.3.1. 業務画面ベースレイアウト¶
UI標準に沿った業務画面の基本構造を実装するタグファイル。
- タグファイルパス
- /WEB-INF/tags/template/base_layout.tag
属性値一覧
名称 プロパティ 内容 型 必須指定 画面タイトル title 画面のタイトル文字列を設定する。
設定された文字列はウィンドウの
タイトル及びヘッダ領域に表示さ
れる。文字列 必須 トップナビゲーション topNavHtml トップナビゲーション領域に表示
するJSPを記述する。JSP (HTML) 必須 ヘッダコンテンツ headerHtml ヘッダコンテンツ領域に表示する
JSPを記述する。JSP (HTML) 必須 ボディレイアウト bodyLayoutHtml ボディ領域に表示するJSPを記述
する。JSP (HTML) 必須 フッターコンテンツ footerHtml フッターコンテンツ領域に表示
するJSPを記述する。JSP (HTML) 必須 画面毎CSS localCss 当該画面でのみ使用するCSS定
義を記述する。ここに記述し
たCSSは <head> タグ内の
<style> タグに出力される。JSP (CSS) 任意 画面毎JS localJs 当該画面でのみ使用する
JavaScriptを記述する。ここ
に記述したJavaScriptは
ページの末端(<body>の終了
タグの直前)に置かれた
<n:script> タグに出力
される。JSP (JavaScript) 任意 ページ毎外部スクリプト localInclude ページごとにロードする外部
スクリプト定義を記述する。
ここに記述した外部スクリプト
はlocalJsの直前で
ロードされるJSP (HTML) 任意 独立サブウィンドウ名 remainSubWindow このウィンドウから開いた
サブウィンドウのうち、この
ウィンドウを画面遷移もしく
は閉じた後も閉じずにそのま
ま残すサブウィンドウ名の
リスト(カンマ区切り)。
デフォルトでは全ての
サブウィンドウを閉じる。文字列 任意 タブインデックス順 tabindexOrder 出現順序と異なるタブ遷移をする
場合に順序を領域のID属性で指定
する。(ID属性はカンマ区切りで
指定する。)文字列 任意 クローズイベント定義 whenToClose イベント式を定義し、画面を閉じ
る機能を拡張する。文字列 任意
インクルードファイル一覧
名称 パス 内容 HTMLヘッド部 /WEB-INF/include/html_head.jsp <head>タグに以下の内容を出力する。
- <meta>タグ (キャッシュ関連のHTTPヘッダなど)
- <title>タグ
- <link>タグ (共通CSSファイルのインクルードなど)
JavaScriptファイルロード部 /WEB-INF/include/js_include.jsp <body>の閉じタグの直前に、JavaScriptファイルの読み込み処理(<script src>)を出力する。
2.1.17.3.2. 業務画面標準テンプレート¶
大半の業務画面で使用するテンプレート。 UI標準で定められた業務画面のレイアウトの中で、業務機能領域以外の部分を実装している。
上の ベースレイアウト をもとにしており、ボディ部分を サイドコンテンツとメインコンテンツの2ペインに分割している。
また、共通部分のJSPをインクルードすることで最小限の記述で画面を構築できるように配慮されている。 (必須属性は、画面タイトルとメインコンテンツのみである。)
- タグファイルパス
- /WEB-INF/tags/template/page_template.tag
属性値一覧
名称 プロパティ 内容 型 必須指定 画面タイトル title 画面のタイトル文字列を設定する。
設定された文字列はウィンドウの
タイトル及びヘッダ領域に表示さ
れる。文字列 必須 確認画面タイトル confirmationPageTitle 確認画面のタイトル文字列を設定
する。
設定された文字列はウィンドウの
タイトル及びヘッダ領域に表示さ
れる。文字列 任意 メインコンテンツ contentHtml メインコンテンツ領域に表示する
JSPを記述する。JSP (HTML) 必須 トップナビゲーション topNavHtml トップナビゲーション領域に表示
するJSPを記述する。省略した場
合はインクルードJSP
(/WEB-INF/app_top_nav.jsp)の内
容を出力する。JSP (HTML) 任意 ヘッダコンテンツ headerHtml ヘッダコンテンツ領域に表示する
JSPを記述する。省略した場合は
インクルードJSP
(/WEB-INF/app_header.jsp)の内
容を出力する。JSP (HTML) 任意 サイドコンテンツ asideHtml サイドコンテンツ領域に表示する
JSPを記述する。省略した場合は
インクルードJSP
(/WEB-INF/app_aside.jsp)の内
容を出力する。JSP (HTML) 任意 フッターコンテンツ footerHtml フッターコンテンツ領域に表示する
JSPを記述する。省略した場合は
インクルードJSP
(/WEB-INF/app_footer.jsp)の内
容を出力する。JSP (HTML) 任意 サイドコンテンツを省略 noMenu サイドコンテンツ領域を使用しない
場合は”true”を設定することで、
ページ構成がいわゆる1カラム
レイアウトになる。真偽値 任意 画面毎CSS localCss 当該画面でのみ使用するCSS定義を
記述する。ここに記述したCSSは
<head> タグ内の**<style>**
タグに出力される。JSP (CSS) 任意 画面毎JS localJs 当該画面でのみ使用するJavaScript
を記述する。ここに記述した
JavaScriptはページの末端(<body>
の終了タグの直前)に置かれた
<n:script> タグに出力される。JSP (JavaScript) 任意 タブインデックス順 tabindexOrder 出現順序と異なるタブ遷移をする場
合に順序を領域のID属性で指定する。
(ID属性はカンマ区切りで指定する。)文字列 任意 独立サブウィンドウ名 remainSubWindow このウィンドウから開いた
サブウィンドウの内、このウィンドウ
を画面遷移もしくは閉じた後も閉じず
にそのまま残すサブウィンドウ名の
リスト(カンマ区切り)。デフォルトで
は全てのサブウィンドウを閉じる。文字列 任意 クローズイベント定義 whenToClose イベント式を定義し、画面を閉じる機
能を拡張する。文字列 任意
インクルードファイル一覧
名称 パス 内容 メインナビゲーション /WEB-INF/include/app_top_nav.jsp メインナビゲーション領域に、ログインステータスや、 トップレベルリンクなどを表示する。 業務共通ヘッダ /WEB-INF/include/app_header.jsp ヘッダコンテンツ領域にブランドロゴや画面タイトルなどを 表示する。 業務共通メニュー /WEB-INF/include/app_aside.jsp サイドコンテンツ領域に業務メニューなどを表示する。 業務共通フッター /WEB-INF/include/app_footer.jsp フッターコンテンツ領域に著作権表示や プライバシーポリシーへのリンクなどを表示する。 グローバルエラー領域 /WEB-INF/include/app_error.jsp グローバルエラーのメッセージを表示する。
2.1.17.3.3. エラー画面テンプレート¶
共通エラー画面で使用するテンプレート。 業務画面JSPとは異なりサイドメニュー等は表示されない。 エラーメッセージのみを表示する簡素な画面構成となる。
- タグファイルパス
- /WEB-INF/tags/template/errorpage_template.tag
属性値一覧
名称 プロパティ 内容 型 必須指定 画面タイトル title 画面のタイトル文字列を設定する。 設定された文字列はウィンドウのタイトル及び ヘッダ領域に表示される。 文字列 必須 エラーメッセージ errorMessageHtml エラーメッセージのJSP。 JSP (HTML) 必須
2.1.17.4. ローカル動作時の挙動¶
ローカル動作時でのJSPページテンプレートタグの評価は、 js/jsp/taglib/template.js によって行われる。 このスクリプトは、サーバ動作時と同じタグファイルを読み込んでレンダリングを行う。 JSPページテンプレートタグがインクルードしているJSP類も、同様にサーバ動作時と同じものを読み込んでレンダリングする。
ただし、Firefoxブラウザを除き、ローカル環境でのタグファイルの動的読み込み(XHR)が許容されていないため、 タグファイルおよびインクルードJSPファイルは js/devtool.js 内にミニファイした状態で提供する。 このため、タグファイルの修正内容をローカル動作で確認するには、ミニファイ操作が必要である。 詳細は JavaScriptの自動生成 を参照すること。